Nature ハイライト

流体力学:乱流の持続時間

Nature 443, 7107

大気中、海洋中や惑星のコア内部の流れ、さらには車両を取り巻く流れなど、自然界に存在するほとんどの流れは乱流である。定常的に形成される流れが乱流になると、永久に乱流のままであるというのが、一般的に受け入れられている考え方だ。本来的に多数の平行流からなる系である、まっすぐな管中や水路を流れる流体に関する新しい研究から、意外な結果が得られた。乱流は限られた時間の後に減衰するというのである。乱流の持続時間は有限ではあるが、流速とともに急速に長くなり、中程度の流速であっても減衰は気づかれないほどの長い時間スケールで起こる。それはともかく、今回の発見は乱流の制御に利用できる可能性がある。

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