Nature ハイライト

地球:やっぱりあったマントルプリューム

Nature 444, 7120

プレートテクトニクス理論ができたころから、ハワイやアイスランドのホットスポット火山でみられるようなプレート内火山活動は、地球マントル内部から異例に高温の岩石が大規模に上昇してくるマントルプリュームの結果であると考えられてきた。最近になって、マントルプリュームの存在そのものが疑問視されるようになり、ホットスポットはマントル内の浅部にみられる特徴であるとする反対論が代わって出現している。だから、プリューム仮説を支持するものであれ、しないものであれ、新しい証拠の出現は極めて時宜を得たものと言える。今回、天然のウラニウム系列核種の放射性トレーサーと流体力学に基づく研究から、マントルプリュームの存在を支持する新しい証拠が得られた。これは、これまでの鉱物学、地震学、あるいはもっと古典的な地球化学に基づく以前の説とはまったく別個のものである。

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