Nature ハイライト 生物保全:オオトカゲの「処女降誕」 2006年12月21日 Nature 444, 7122 脊椎動物では、雄による授精なしに単為生殖によって子が生まれることはめったにない。しかし今回、遺伝子指紋法で調べたところ、コモドオオトカゲの雌2頭から単為生殖によって子どもが生まれたことがわかった。雌の1頭は英国のロンドン動物園のもの、もう1頭は同じく英国のチェスター動物園のものである。これらの単為生殖は、配偶相手がいないことによって引き起こされたとみられる。単為生殖だと生存能力のある子どもは雄しか生まれず、また遺伝的多様性が損なわれることになるので、今回の結果は、飼育下でこの絶滅危惧種を繁殖させることに対する問題を提起している。 2006年12月21日号の Nature ハイライト 運動学:無理をしたがる人々 生物保全:オオトカゲの「処女降誕」 がん:血液供給を妨げる 医学:老化に関する2説 宇宙:持続時間の問題ではない? 宇宙:水星磁場の挙動を探る 物理:自由中性子のベータテスト 神経:聴覚神経のチューニング 細胞:ボツリヌス毒素 目次へ戻る