Nature ハイライト 医学:p53と腫瘍の退縮 2007年2月8日 Nature 445, 7128 多くのヒトがんでがん抑制因子p53は、変異しているか、あるいはほかの異常により不活性化されている。今回、定着腫瘍で短期間でも内在性のp53遺伝子を再活性化させると、ある種の動物モデルでがんの退縮がみられたことを2本の論文が報告している。腫瘍の中には、腫瘍を排除することとなる自然免疫応答を伴う細胞老化をp53の再活性化が引き起こすものもある。これらの研究ではp53の量を変化させるのに遺伝子操作が用いられているが、この結果は、p53の働きを強化する薬物ががん治療に有用だろうという考えに対するさらなる裏づけとなる。 2007年2月8日号の Nature ハイライト 気候:温暖化についてのホットな報告 発生:形成体の起源をたどる 構造生物学:対象が拡大したNMR分光法 物性:ナトリウムイオンで制御する? 気候:地球規模の気候変化 神経:内在性カンナビノイドをねらえ 植物:植物ホルモン活性化の新しい仕組み 医学:p53と腫瘍の退縮 細胞:DNAメチル化の解消 目次へ戻る