Nature ハイライト

細胞:脳の中をいつもきれいに

Nature 446, 7139

アポトーシスを起こした細胞は、ホスファチジルセリンやアミロイドβなどの「私を食べて」という意味のシグナル分子を発現する。食作用は、こうしたシグナルを認識する食作用促進受容体が活性化されることによって始まると考えられている。しかし、今回Koizumiたちは、食作用開始の典型的な「食べて」シグナルもFc受容体リガンドも必要としない、全く新しいタイプの食作用をミクログリアが行うことを明らかにしている。この食作用を促進するのは、損傷を受けた細胞から放出されて細胞外に拡散する分子、ウリジン5′-二リン酸(UDP)である。UDPはミクログリアの表面にあるP2Y6受容体を活性化する。死んだ細胞の除去は脳の機能維持に非常に重要なので、この知見は中枢神経系のさまざまな疾患に大きなかかわりがありそうだ。

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