Nature ハイライト 工学:高次元に拡張したノイマン関係式 2007年4月26日 Nature 446, 7139 セル構造あるいはモザイク構造は、自然界の至るところに存在する。泡とか、金属やセラミックス中の結晶粒はその実例である。多くの場合、セル/粒/泡の壁は、表面張力の影響を受けて壁面の平均曲率に比例する速度で移動する(毛管現象)。その結果、セルが発達して構造が粗大化する。50年以上前、ハンガリー生まれの数学者ジョン・フォン・ノイマンは、二次元セル構造におけるセルの成長速度に関する厳密式を導き出した。今回、このノイマンの成果を長らくの課題であった三次元(またはさらに高次元)に拡張できることが見いだされた。得られた式は、金属の熱処理からグラスにつがれたビールの泡の制御に至るまで、さまざまな工業的・商業的プロセスに関する予測モデルにつながるはずである。 2007年4月26日号の Nature ハイライト 工学:待ちに待ったナノ天秤 海洋:効率の高い自然の鉄肥沃化 工学:高次元に拡張したノイマン関係式 発生:血球の起源 地球:間違っていた塩素同位体比 地球:意外な場所で地震が起きる理由 生態:少ない資源は侵入種に有利 細胞:脳の中をいつもきれいに 目次へ戻る