Nature ハイライト 生態:水不足の熱帯 2007年5月3日 Nature 447, 7140 熱帯林は地球上で最も多様性に富む種類の植物群集であり、その生態系がもつさまざまな機能を人間に提供している。そのため熱帯林には、政策立案者から環境保護団体まで、多方面からの注目が集まっている。今回、熱帯林に関して一般的な「湿潤な熱帯林には全般に水分がたっぷりある」という前提に疑問が投げかけられた。パナマ地峡全域の種分布パターンの評価により、こうした熱帯林の植物群集の構造が作られる上で干ばつが大きな役割を担っていることが示されたのである。したがって、気候変動や生息域の細分化によって土壌水分の利用可能量が変化すると、熱帯の種は大打撃を被ると考えられる。 2007年5月3日号の Nature ハイライト 化学:112番元素の化学的性質 医学:翻訳を正常に終結させるPTC124 細胞:世界中の光を集める 宇宙:火星の氷を掘り出そう 物理:反強磁性を自在に制御する 地球:地震の新しいカテゴリー 生態:水不足の熱帯 免疫:キチンアレルギー 目次へ戻る