Nature ハイライト

物性:超伝導ペア

Nature 447, 7144

高温超伝導の解明については、20年以上にわたって集中的に研究が行われたにもかかわらず、いまだに成功していない。今週号の2編の論文で、解明に向けた注目すべき成果が報告されている。Doiron-Leyraudたちは、高温超電導体でフェルミ面(金属の典型的なしるしとされる)を観察したことを報告している。Gomesたちは、高温超伝導体の臨界温度を超える温度では電子エネルギースペクトルのギャップが電子ペアリングと関係があるのかどうかという長年の疑問に取り組み、関係があることを見いだしている。これらの見事な2つの実験によって、確固たる新データが付け加えられた。次は、理論研究が超伝導メカニズムに対してこれらの結果のもつ意味を明らかにする番である。

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