Nature ハイライト 物性:超伝導ペア 2007年5月31日 Nature 447, 7144 高温超伝導の解明については、20年以上にわたって集中的に研究が行われたにもかかわらず、いまだに成功していない。今週号の2編の論文で、解明に向けた注目すべき成果が報告されている。Doiron-Leyraudたちは、高温超電導体でフェルミ面(金属の典型的なしるしとされる)を観察したことを報告している。Gomesたちは、高温超伝導体の臨界温度を超える温度では電子エネルギースペクトルのギャップが電子ペアリングと関係があるのかどうかという長年の疑問に取り組み、関係があることを見いだしている。これらの見事な2つの実験によって、確固たる新データが付け加えられた。次は、理論研究が超伝導メカニズムに対してこれらの結果のもつ意味を明らかにする番である。 2007年5月31日号の Nature ハイライト 医学:プリオンを識別する 宇宙:水のある惑星の兆し 物性:超伝導ペア 気候:熱帯低気圧が起こす海洋混合 進化:個性はこうして生まれる 進化:種分化のための試験別居 脳:算数学習に朗報:計算能力は自然に備わっている 医学:精神遅滞とクロマチンとの関連付け 目次へ戻る