Nature ハイライト

細胞:SATB1の標的

Nature 452, 7184

正常の乳腺上皮細胞とがん化した乳腺上皮細胞についての研究から、悪性乳がん細胞ではクロマチン形成因子であるタンパク質SATB1が発現しているが、正常細胞では発現していないことが示された。SATB1は乳腺腫瘍で過剰発現していることが多く、予後不良と相関がある。SATB1はまた、腫瘍発生や転移の促進にかかわっている多数の遺伝子の発現を変化させる。したがって、SATB1は乳がんの増殖と転移を促進するゲノムオーガナイザーとして働いているらしく、有用な治療標的となるかもしれない。

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