Nature ハイライト 遺伝:甲虫のゲノム解読 2008年4月24日 Nature 452, 7190 コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)は貯穀害虫の一種で、穀粒や小麦粉、米などを食い荒らす。だが、この甲虫は実験モデルとしても広く使われており、線虫(C. elegans)と同様に全身性RNA干渉実験を容易に行える利点と、昆虫の典型としてショウジョウバエを超えているという利点を併せもつ。このたび、コクヌストモドキゲノム解読コンソーシアムが、この甲虫のゲノム塩基配列を発表した。これは初めて公表された甲虫ゲノムであり、昆虫の発生研究や害虫研究に役立つ貴重な情報源となるだろう。 2008年4月24日号の Nature ハイライト 宇宙:ブレーザー発生の原因を捉えた 遺伝:甲虫のゲノム解読 神経:嗅覚を研ぎ澄ます 物理:エキゾチックな量子相の共存 地球:マントルへの圧力の影響 環境:キクイムシが切り替える森林炭素動態 生理:昆虫の嗅覚受容体 生理:脂質で血糖値を調節 遺伝:ストレス応答とY因子 目次へ戻る