Nature ハイライト 神経:塩にひかれる 2008年7月3日 Nature 454, 7200 線虫(Caenorhabditis elegans)は、頭部にある2つの解剖学的に類似した感覚ニューロンによって塩味を感じ、塩濃度の高い方向に向かって移動する。Suzukiたちは、塩濃度が上昇していく場合には左側のニューロンが発火し、塩濃度が低下していくと右側のニューロンが応答することを明らかにした。したがって、左側の感覚ニューロンの活動は動物を前方へ進ませ、右側の細胞の活動は方向転換させるのである。これにかかわる回路や遺伝子は、網膜の構成や細菌の走化性の計算様式に類似している。 2008年7月3日号の Nature ハイライト 遺伝:「幹細胞になる」のを阻む障壁 進化:極めて初期の細胞膜 材料:よくのびるクリーム 化学:水素原子を強く引っ張る 生態:海洋酸性化の生態系への影響 生理:心臓の修復 神経:塩にひかれる 医学:コカインが欲しい! 目次へ戻る