Nature ハイライト

神経:塩にひかれる

Nature 454, 7200

線虫(Caenorhabditis elegans)は、頭部にある2つの解剖学的に類似した感覚ニューロンによって塩味を感じ、塩濃度の高い方向に向かって移動する。Suzukiたちは、塩濃度が上昇していく場合には左側のニューロンが発火し、塩濃度が低下していくと右側のニューロンが応答することを明らかにした。したがって、左側の感覚ニューロンの活動は動物を前方へ進ませ、右側の細胞の活動は方向転換させるのである。これにかかわる回路や遺伝子は、網膜の構成や細菌の走化性の計算様式に類似している。

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