Nature ハイライト

進化:種の絶滅の流れ

Nature 454, 7204

大規模な環境要因が、地質時代を通して生物群集の進化にどのように影響を及ぼしているかについては、依然として推測や議論の域を出ていない。古生代の海底生物群集がその後の中生代および新生代の群集と顕著に異なっていたことは以前から知られているが、S Petersは今回その理由を説明している。古生代においては、海底は大部分が炭酸塩類からなっていたが、その後の時代の海底はほとんどが砂質であった。それに加えて、海水準の上下動と堆積物の沈積は、主として海洋動植物の種の絶滅と歩調がそろっており、海水準変動と関連する海洋環境の変化が絶滅速度に影響を及ぼして、海洋生物の構成を全般的に決定している可能性が高まった。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度