Nature ハイライト

遺伝:3′末端と5′末端のDNA修復

Nature 455, 7214

DNA修復の研究者たちは長い間、ある難問に直面してきた。二本鎖DNA切断の修復過程の1つである相同組み換えを行うには、一本鎖DNAの3′末端のある尾部を作り出すことが必要である。しかし、この過程で働くエキソヌクレアーゼの候補として明らかになっているのは、5′末端のある尾部をもつ分子を生成するMre11複合体なのである。今回、E MimitouとL Symingtonが、この難問の一部を解明した。細胞は2段階の反応を使うといううまいやり方をしており、まず、Mre11複合体が短いオリゴヌクレオチドを片方の鎖から取り除く。その後、エキソヌクレアーゼExo1あるいはヘリカーゼSgs1がこの基質に結合して、3′末端をもつ尾部のある分子を生成するのである。

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