Nature ハイライト 工学:ボトムアップ式で回路を作る 2008年10月16日 Nature 455, 7215 有機エレクトロニクスにおける長年の目標は、特定の種類の分子の自己組織化する特性を利用して、人の手を加えることなく主要なデバイス構造を組み立てることであった。これが、超小型電子機器の「ボトムアップ」式作製方法である。そのような分子の自己集合単分子層は、SAMFET(自己集合単分子層電界効果トランジスタ)の形で実現されているが、デバイスの特性は期待を満たすものではなかった。単分子層中の欠陥と層内の電子的結合の不足がその主な原因である。Smitsたちは今回、成分分子を化学的に設計して高密度・高秩序充填を可能にすれば、これらの弱点を克服できることを示した。得られたSAMFETの、優れた電気的性能と高い再現性は、SAMFETを300個以上組み合わせて機能性集積回路を作製することによって実証されている。 2008年10月16日号の Nature ハイライト 進化:四肢動物に至る「点と線」 医学:ALKが神経芽細胞腫を引き起こす 宇宙:観測され始めた遠方の電波ハロー 物性:高温超伝導体が示す金属の性質 工学:ボトムアップ式で回路を作る 地球:始生代のマントルは高温だったらしい 進化:1人よりペアで協力したほうが得 細胞:スプライシングで大違い 目次へ戻る