Nature ハイライト 生態:種の共存 2008年11月13日 Nature 456, 7219 種の多様性の維持に対して種間相互作用がどのように寄与しているのかを解明することは、生態学における重要な問題である。P ChessonとJ Kuangが今回行った新しい理論研究の結果は、種の共存の制御に、捕食と競争が相互依存的な役割を果たしていることをはっきりさせている。それぞれの機構が、特定の種との多様な関係によって多様性を増進したり、特定の種を互いに競わせる限定的な関係によって多様性を制限したりすることが明らかになったのである。しかも、それぞれの機構は、状況に応じて他方の影響を弱めたり、協調的に働いて多様性を増進したりすることがある。 2008年11月13日号の Nature ハイライト 気候:気候システムは分岐点に近づいている? 宇宙:夜側から見た土星オーロラ 神経:頭を冷やして歌を遅くする 生理:ナトリウムチャネルの正体を解明 量子情報科学:1個のスピンが光に捕らえられる 生態:種の共存 進化:珪藻の変化に富んだ歴史 聴覚:音の歪みが生じる仕組み 医学:炎症性腸疾患とATG16L1 目次へ戻る