Nature ハイライト
物理:ひねりのきいた電子ビーム
Nature 467, 7313
光子渦ビームつまり波面がらせん状に回る光ビームは、既に生成可能であり、例えば光ピンセットや干渉計、情報伝送など、幅広い用途が見いだされている。これに対して、電子渦ビームの生成は、らせん状に積み重なったグラファイト薄膜に電子を通過させる方法で、先ごろ実証された(go.nature.com/4H2xWR参照)。従来型の電子顕微鏡において電子渦ビームを再現性をもって発生させることができれば、多くの新しい応用が可能になるだろう。今回、J Verbeeckたちは、その目標に向かって一歩前進した。電子渦ビームを発生させる汎用的なホログラフィー法について報告し、材料の磁気特性を調べる手段として利用できる可能性を示したのである。
2010年9月16日号の Nature ハイライト
細胞:過去を引きずる幹細胞
細胞:ミトコンドリアにおけるCa2+取り込み
物理:ひねりのきいた電子ビーム
工学:グラフェントランジスタ
気候:極低気圧の発生頻度が少なくなる?
医学:βサラセミアの遺伝子治療に成功
細胞:バランスを保つ神経幹細胞
細胞:白血病とDNA修復の結びつき
生化学:ギ酸を利用した代替エネルギー