Nature ハイライト 地球:地球の「ハム」を特定する 2004年9月30日 Nature 431, 7008 どこから聞こえてくるのかよく分からない「ブーン」という低い音(ハム)に悩まされたことはないだろうか。地球物理学者は地球規模でのハムの問題を抱えていたが、今週号によればこの問題が解かれたようである。というのは、人間の可聴範囲よりもはるかに低い2〜7ミリヘルツという極端に低い周波数ではあるが、地球それ自体がハムを発生していることが分かったからだ。このハムは大量のエネルギーが放出されていることを示しているのだが、大地震にも小さな地震にも関係がないようだ。J RhieとB Romanowiczはハムが主に、北半球が冬の間は北太平洋で、また南半球が冬の間は南洋で発生していることを示した。このことはハムが、大気と海洋と海底の間の相互作用の産物であることを示しており、嵐のエネルギーが海底の振動へと変換されることにおそらく起因している。 2004年9月30日号の Nature ハイライト 地球:地球の「ハム」を特定する 海洋:地球最古の生命体の再評価 医学:抗癌剤の再評価が必要 考古:東への長征 環境:1,000世代の後 進化:血のつながりは運命しだい 目次へ戻る