Nature ハイライト 人口統計学:世界人口の動向 2009年8月6日 Nature 460, 7256 国が豊かになるとそれに伴って出生率が低下するため、多くの先進国(と一部の発展途上国)では出生率が、人口置換水準(1人の女性が一生の間に産む子どもの数が約2.1人)以下に低下している。この「少子化」と人口高齢化が合わさって、多くの難しい社会問題や政治問題が生じている。しかし、Myrskyläたちは今回新たに、合計特殊出生率と人間開発指数との関係を横断的および縦断的に分析し、経済がある程度以上に発展すると、出生率が再び上昇し始め、人口高齢化の速度が遅くなることを明らかにしている。その結果、現在の一般的議論や科学者による議論とは対照的に、最も発展した段階に達した国は、人口が比較的安定すると考えられ、ある程度の移民がある場合には、総人口が増える可能性が高い。 2009年8月6日号の Nature ハイライト 宇宙:決着のつかない宇宙線の起源 細胞:筋肉細胞の運命と可塑性 宇宙:もっと小さかった大質量銀河 宇宙:火星でのメタン生成の謎 環境:先カンブリア時代の緑化 考古:初期の音楽活動 人口統計学:世界人口の動向 医学:統合失調症のリスク因子 目次へ戻る