Nature ハイライト

宇宙:大気が存在する中性子星

Nature 462, 7269

超新星爆発の後に残った高温の中性子星には希薄な大気があると考えられているが、広範に探索されているにもかかわらず、孤立した中性子星の大気組成は今のところ決定できていない。W HoとC Heinkeは今回、2004年にチャンドラ宇宙望遠鏡を使って超新星残骸カシオペア座Aの中心にあるコンパクトX線源を観測したアーカイブデータを解析し、この問題を解決した。Cas Aにある中性子星のスペクトルは、炭素の大気について予想されていたスペクトルに対応しており、年齢約300歳という、知られている中で最も若い中性子星と考えられるこの天体の表層で、核燃焼が起きていることを示唆している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度