Nature ハイライト

地球:余震なのか、小さい地震なのか

Nature 462, 7269

大陸内部の地震災害の評価は、歴史記録にある小さい地震の位置が、これから先に大地震を起こしそうな継続的な変形と関係があるという仮定に大きく依存している。だが、この仮定はどうも正しくないようだと考えられ始めている。2008年5月のWenchuan地震で立証されたように、最近の地震活動が低い断層でも、大地震が起こらないわけではないのだ。S SteinとM Liuは、最近起きた多くのプレート内地震はおそらく、数百年前に起きた大地震の余震であり、したがって、将来の大地震の場所を示してはいないと主張している。彼らは、余震系列の持続時間は、断層に負荷がかかる速度に反比例することを予測する、単純なモデルを示している。したがって、定常状態の地震活動として大陸の地震を取り扱う一般的な考え方は、現在地震活動が活発な地域の災害を過大評価し、それ以外の地域では過小評価している可能性がある。

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