Nature ハイライト 遺伝子:ピロリ菌のトランスクリプトーム 2010年3月11日 Nature 464, 7286 胃内の酸性条件下で盛んに増殖するピロリ菌(Helicobacter pylori)には、全人類のほぼ半分が感染している。保菌者のほとんどは無症状だが、炎症や潰瘍、胃がんを発症する場合もある。今回、一次転写産物の5′末端に選択性がある新しい手法を用いて、複数の条件下で培養されたピロリ菌について、主にプロセシングを受けてないメッセンジャーRNAと低分子非コードRNAからなる「一次トランスクリプトーム」が決定された。ピロリ菌のゲノム配列とタンパク質インタラクトームは既に公表されており、この研究は実験に広く使われているHelicobacter株26695についての3番目の包括的な参照データセットとなる。 2010年3月11日号の Nature ハイライト 医学:感染を阻止 医学:HIVの複雑な免疫学 医学:レトロウイルスのインタソーム 発生:片身替りの鳥 遺伝子:ピロリ菌のトランスクリプトーム 宇宙:一般相対性理論の検証 物理:元の形に戻る高分子 大気:対流圏でも起きている塩素汚染 発生:雌だけの種 細胞:塩の味 目次へ戻る