Nature ハイライト

発生:血流に応答して行われる血管新生

Nature 464, 7292

血管は、胚発生中に血流に応答して再構築される。Nicoliたちは、ゼブラフィッシュを用い、この機械感覚性刺激が早期発生シグナルと統合されて大動脈弓血管を再構築する仕組みを説明する遺伝経路について報告している。内皮細胞特異的マイクロRNAであるmiR-126の誘導には血流によって誘導される転写因子のklf2aが必要であり、miR-126はVEGFシグナル伝達を阻害するSpred1の抑制によってVEGFシグナル伝達と血管新生を促進する。この結果より、血流が内皮細胞シグナル伝達経路を調節する機構が明らかになり、マイクロRNAがこの過程で中心的な統合点となることが示唆されている。

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