Nature ハイライト 生物物理:接続されて光を集める 2010年2月4日 Nature 463, 7281 光合成の特徴の中で最も興味をそそり、かつよく研究されているもの1つが、光合成複合体内での完璧に近いエネルギー伝達効率である。以前、量子効果が働いている可能性が示唆されたことがあるが、この推測が正しかったことが、新しい分光学的研究によって確かめられた。海生藻類Chroomonas CCMP270の幅5 nmの光合成タンパク質全体にわたって、室温での電子励起の量子コヒーレントな共有が直接示されたのである。この測定結果は、タンパク質内の離れたユニットどうしが量子コヒーレンスによって互いに「接続」されて、集光効率が向上していることを示唆している。 2010年2月4日号の Nature ハイライト 細胞:細胞の運命を決めるバランス関係 細胞:抗マラリア薬の標的となるプロテアーゼ 宇宙:太陽系外惑星の大気 生物物理:接続されて光を集める 地球:サンアンドレアス断層の微動 古生態:マダガスカルへの海の旅 遺伝:肥満に導く遺伝子 生化学:薬剤結合部位を2つもつインフルエンザウイルスタンパク質 目次へ戻る