Nature ハイライト

地球:サンアンドレアス断層の微動

Nature 463, 7281

多くの研究が行われているにもかかわらず、サンアンドレアス断層の地震発生帯直下における変形過程については、まだ解明されていないことがたくさん残っている。米国地質調査所のD Shellyは、2001年の中ごろから2008年にかけて観測された地震性微動を、この地域におけるこれまでで実現できた最高の空間分解能と時間分解能をもつ手法で解析した結果を報告している。この解析によって、パークフィールド近傍のサンアンドレアス断層は、地殻底部で構造が連続していることがわかった。また、微動シーケンスが最大で時速80キロメートルの速さで移動することなど、地震発生帯の下にある断層部分での、これまで知られていなかった複雑な変形パターンが明らかになった。

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