Nature ハイライト

医学:喘息でのスフィンゴ脂質の役割

Nature 463, 7284

スフィンゴ脂質と、その生合成中間体であるセラミド、スフィンゴシンなどは、細胞増殖、膜輸送や炎症などの重要な細胞過程にかかわっている。最近の遺伝学研究では、ORMDL3遺伝子近傍の変異が小児喘息と関連付けられた。今回、酵母細胞の機能ゲノミクス研究で、Ormタンパク質がスフィンゴ脂質の恒常性にかかわっており、この制御に変化が生じると、スフィンゴ脂質産生の誤調節と毒性代謝産物の蓄積が起こることが示された。この結果は、スフィンゴ脂質の誤調節が喘息の発症に直接的に関与する可能性を示唆している。

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