Nature ハイライト 古生物:赤毛の恐竜 2010年2月25日 Nature 463, 7284 中国の白亜紀熱河層群堆積層から保存状態のすばらしい「羽毛恐竜」化石が次々に発見され、恐竜および初期鳥類の進化と多様性に関する考え方が大きく変化した。はっきりと羽毛の形をしていない構造物の一部は、実は皮膚の下にあったコラーゲン繊維なのではないかとも考えられていた。Zhangたちは今回、そうした構造物の内部にメラノソーム(羽毛に色を着ける、色素を含む細胞内構造)の存在を確認することにより、その仮説を否定している。研究チームは、シノサウロプテリクスなどの恐竜がもつこうした羽毛様構造物が、実際に羽毛と類似していることを示すだけでなく、体色についても根拠のある推測を行うことができた。これらの恐竜の体色は、赤褐色ないし橙褐色だったと考えられる。 2010年2月25日号の Nature ハイライト 発生:神経への直接転換 細胞:AIDタンパク質と分化多能性 医学:喘息でのスフィンゴ脂質の役割 宇宙:いびつなホットジュピター 材料:輝かしいドーピング技術 地球:海底の微生物ナノワイヤー網 古生物:赤毛の恐竜 系統分類:節足動物の世界 細胞:マイクロRNAの伝承 脳:富めるときも、貧しきときも 目次へ戻る