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環境:種の保護は不十分

Nature 428, 6983

地球上の絶滅危惧種を保護する試みは、保護地域の増大にもかかわらず十分でない恐れがある。今日、地球の陸上表面の11.5%が保護の対象となっている。この数字は、1992年にベネズエラのカラカスで開催された第4回世界国立公園・保護地域会議で提案された目標値を1.5%上回る。 A S L Rodriguesたちは、このような保護の枠組みがどれほど種の多様性を反映しているかということを、種および保護地域の分布に関する5つの地球規模のデータセットを統合して評価した。その結果、保護地域ネットワークが完全なものにはほど遠いこと、また保護目標を一律に設定することは適当でないことがわかった。 一部の保護地域では、同程度の大きさの他の地域と比べて絶滅危惧種がかなり多く含まれることから、各国に共通の保護目標を設定することは、種の保護に適切でないと研究チームは述べている。

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