Nature ハイライト

構造生物学:病原性大腸菌の線毛構造

Nature 474, 7349

グラム陰性細菌は、その外表面に線毛として知られる付属器官を発現しており、宿主細胞への接着や侵入に用いられる。このシャペロン–アッシャー(CU)線毛は、ペリプラズムのシャペロンと外膜の穴を形成するアッシャーと呼ばれるタンパク質から、外膜で組み立てられる。G Waksmanの研究チームは、輸送基質(FimHアドヘシン)と結合した尿路病原性大腸菌由来アッシャー(FimD)の高分解能結晶構造を示した。その構造から、典型的なタンパク質輸送体の活性化機構に関する知見が得られ、1型線毛形成を妨害でき、膀胱炎を防げると思われる薬物の設計についての情報が得られる可能性がある。

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