Nature ハイライト

古生態:オポッサムの社会史

Nature 474, 7349

オポッサム科有袋類は単独行動性の哺乳類であり、この行動形質は有袋類の原始的な特性と考えられることが多い。しかし、ボリビアの暁新世前期層(約6,400万年前)で、有袋類に近縁なネズミ大の原始的哺乳類Pucadelphys andinusの大量化石群が見つかり、こうした見方は変わりそうである。この化石群では狭い範囲に35個体の標本が寄り集まっており、1回の自然事象によって埋没したと見られる。さらに、見つかった化石標本の数は一部の現生有袋類の標本数を上回るほど多く、その意味でもこの発見は注目される。

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