Nature ハイライト 脳:まだ見ぬ場所の感覚 2011年1月20日 Nature 469, 7330 海馬の場所細胞は、環境中の動物の位置を追跡している。これまでの研究では、場所細胞の発火順地図は動物が未知の場所を最初に訪れたときに作られ、その後の休息または睡眠中に固定されると考えられてきた。しかしG Dragoiと利根川進は、場所細胞の発火パターンは新規空間を体験する以前に、休止あるいは睡眠中の脳に生じていると報告している。彼らはこれを「予演」と呼び、発火順が以前の体験の再生順とは別ものであることから、近い将来起こる可能性のある新たな空間符号化に向けて細胞集団を準備させるためのものと考えている。 2011年1月20日号の Nature ハイライト 遺伝:白血病細胞で見られる遺伝的多様化 細胞:転写の詳細を観察 宇宙:ブラックホールが母銀河を食らう仕組み 生態:農業の始まり 脳:まだ見ぬ場所の感覚 視覚:網膜が方向感覚を得る仕組み 免疫:本来の性質が明らかになったヒトβデフェンシン1 目次へ戻る