Nature ハイライト 医学:細菌が生きていることを示すvita-PAMP 2011年6月16日 Nature 474, 7351 PAMP(病原体関連分子パターン)は微生物細胞の組成に不可欠だが宿主の組織には存在しない不変の分子群で、自然免疫系はPAMPを標的とすることで自己と非自己の構造を区別している。今回、生きている病原体と死んだ病原体に対する免疫応答の違いを決定するのに、これと同様の仕組みが関係していることがわかった。Sanderたちは、生きた細菌に存在し、死んだ細菌には存在しない刺激性メッセンジャーRNAが、生存に関連するPAMPであることを突き止め、vita-PAMPと名付けた。vita-PAMPをワクチンに組み込めば、生ワクチンの効能と死菌ワクチンの安全性とを組み合わせることが可能になるかもしれない。 2011年6月16日号の Nature ハイライト 遺伝:可能性がさらに広がるノックアウトマウス 構造生物学:糖タンパク質を作る酵素の構造 宇宙:初期宇宙のブラックホール成長を垣間見る 宇宙:ボイジャー1号のゆっくりした「さようなら」 物理:近藤格子でのフェルミオン出現を調べる 医学:自閉症に共通する病因? 医学:細菌が生きていることを示すvita-PAMP 細胞:ナンセンスコドンを「読める」ものにする 細胞:iPS細胞を使った新しい疾患モデル 目次へ戻る