Nature ハイライト 宇宙:「ライマンαブロブ」からの偏光輝線 2011年8月18日 Nature 476, 7360 高赤方偏移を示すライマンα(Lyα)ブロブ(blob)は広がった明るい構造で、宇宙の物質密度のピーク位置と関連しているように見える。原理的には、Lyα輝線の偏向の性質から、選択可能な多様な説明を区別できそうなのだが、この性質を検出しようというこれまでの試みでは、成果が得られていなかった。Hayesたちは、このような天体のうちで最大であり最も明るいLAB1星雲からのLyα偏光の観測について報告している。LAB1の中心領域は、測定可能な偏光を示していないが、偏光率は、半径45キロパーセクの位置では約20 %まで増加している。このことからすると、Lyα光子は、この星雲内に存在する銀河で発生し、中性水素によって再散乱されたものだと考えられる。 2011年8月18日号の Nature ハイライト 発生:R-spondinを使う組織再生 医学:よく見られるリンパ腫ではヒストンが変化している 宇宙:「ライマンαブロブ」からの偏光輝線 気候:ダストの供給は気候変動の要因である 遺伝:造礁サンゴのゲノム解読 進化:顎が出現可能な顔を持つ無顎脊椎動物 心理:幼児にも見られる分かち合い 植物:花を咲かせるホルモンが気持ちを伝える仕組み 細胞:β酸化の経路を逆進させてバイオ燃料を作る 目次へ戻る