Nature ハイライト 細胞:β酸化の経路を逆進させてバイオ燃料を作る 2011年8月18日 Nature 476, 7360 アミノ酸、脂肪酸や二次代謝産物の形成にかかわる生合成経路を作り替えて、バイオ燃料候補として有望な複雑な化合物を製造することが可能になりそうだ。Dellomonacoたちは、大腸菌(Escherichia coli)が本来持っている脂肪酸β酸化回路に手を加えて反応が逆方向に進行するようにしたものを使って、バイオ燃料になりうる化合物であるアルコールやカルボン酸で炭素鎖の長さや機能がさまざまのものを効率よく合成できることを示している。β酸化回路は微生物に広く存在するため、工業的に利用されている微生物で外来遺伝子を導入せずに、自然には存在しない産物のコンビナトリアル合成を設計することが可能になるかもしれない。 2011年8月18日号の Nature ハイライト 発生:R-spondinを使う組織再生 医学:よく見られるリンパ腫ではヒストンが変化している 宇宙:「ライマンαブロブ」からの偏光輝線 気候:ダストの供給は気候変動の要因である 遺伝:造礁サンゴのゲノム解読 進化:顎が出現可能な顔を持つ無顎脊椎動物 心理:幼児にも見られる分かち合い 植物:花を咲かせるホルモンが気持ちを伝える仕組み 細胞:β酸化の経路を逆進させてバイオ燃料を作る 目次へ戻る