Nature ハイライト 医学:がんの能動的免疫療法の成功 2011年12月22日 Nature 480, 7378 モノクローナル抗体やドナーT細胞を使う受動的免疫療法は一部のがんに有効だが、特異的で持続的な抗腫瘍免疫の能動的活性化については、広範な研究が行われているにもかかわらず、なかなか成果が上がっていない。しかし最近になって、前立腺がんに対する自家細胞免疫療法であるsipuleucel-T療法と転移性黒色腫の一部に対する抗がん剤イピリムマブが開発され、この2つの成功は、がん免疫療法に対する関心を復活させることになった。今週号の総説は、ワクチン、T細胞免疫修飾因子などの能動的免疫刺激因子についての最近の研究を総括したもので、これらは分子標的治療とともに、今後数年内にがんの治療法につながると考えられる。 2011年12月22日号の Nature ハイライト 医学:がんの能動的免疫療法の成功 宇宙:赤色巨星をうまく受け流した惑星ペア 物理:量子気体における原子ブロッケード 生態:両生類を追い込む3つの脅威 遺伝:線形動物が菌叢を避ける仕組み 医学:マラリア原虫を侵入禁止にする抗体 生理:クリプトクロムはグルココルチコイドの転写を体内時計に合わせて調節する 細胞:ヒストンH2Bへの糖鎖付加修飾 生化学:AcrB薬剤トランスポーターの2つの部位 目次へ戻る