Nature ハイライト

生理:クリプトクロムはグルココルチコイドの転写を体内時計に合わせて調節する

Nature 480, 7378

哺乳類の代謝は、24時間、つまり概日性の規則的なパターンに従っている。グルココルチコイドを始めとする主要なホルモン回路は、概日時計と関連づけられているが、その関連の実態はまだよく解明されていない。今回、2つの時計コレギュレーターであるクリプトクロム1および2が、リガンドに依存する形でグルココルチコイド受容体と相互作用して、遺伝子発現および正常な代謝恒常性に影響を及ぼし、結果的にグルココルチコイドに対する転写応答を変化させることが明らかになった。グルココルチコイドは臨床で炎症を抑えるために使用されるが、作用対象が非特異的であることが、種々の有害な副作用につながる。こうした副作用を軽減するには、治療のタイミングの変更や、クリプトクロムを特異的に標的とする物質との併用が役立つかもしれない。

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