Nature ハイライト
物理:新しい透明な波長帯
Nature 482, 7384
電磁誘導透過(EIT)とは、多準位原子の量子干渉によって、普段ならば不透明な媒質を特定の波長の光に対して透明にする手法である。加速器によって駆動される光源が出現したため、このような光量子制御の手法をX線領域へ拡張することへの関心が高まっている。今回Röhlsbergerたちは新しいEIT機構を明らかにし、鉄57原子核の集団を使って硬X線領域におけるEITを実証することに成功した。彼らは、この種のEITとその応用は原子核領域へ拡張できる可能性があり、原子核量子光学の分野が開かれると考えている。
2012年2月9日号の Nature ハイライト
医学:インフラマソームおよび腸内細菌叢と代謝性疾患との関連性
構造生物学:明らかになったプロテアソームの調節機構
物理:新しい透明な波長帯
光学:レーザーの小型化
認知:加齢と遺伝的要因が認知機能に及ぼす影響
発生:遺伝子のスイッチを切る
医学:膠芽腫の薬剤標的
医学:睡眠病治療薬の作用機構の解明
構造生物学:抗体によるGPCRの修飾
生理:CRACチャネルのイオン選択性