Nature ハイライト

医学:インフラマソームおよび腸内細菌叢と代謝性疾患との関連性

Nature 482, 7384

R Flavellたちは、先進国での慢性肝疾患の主因となっている非アルコール性脂肪肝から、さらに重症度が高く、肝硬変や肝細胞がんへ進行することも多い非アルコール性脂肪肝炎への進行に関連する炎症性過程について、マウスモデルを使って調べた。食餌によって非アルコール性脂肪肝症候群を発症させたマウスでは、NLRP6およびNLRP3インフラマソームに関連する腸内細菌叢の変化が、病態を悪化させることがわかった。この知見は、自己炎症性疾患および代謝性疾患の発生に腸内細菌叢がきわめて重要な役割を果たすことをはっきり示しており、宿主–微生物叢間相互作用の操作が新規治療法の中心となることを示唆している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度