Nature ハイライト

細胞:小胞被覆形成におけるユビキチンの役割

Nature 482, 7386

小胞体で新たに合成されたタンパク質はCOPII被覆を持つ小胞に詰め込まれ、ゴルジ体へ輸送される。COPII小胞は直径が約60〜80 nmだが、一部の小胞は300 nmにもなるコラーゲン繊維などの大きな積荷タンパク質を収容するためにサイズを大きくする必要がある。今回、M Rapeたちは、ユビキチンリガーゼCUL3–KLHL12がCOPII被覆形成の調節因子であることを明らかにしている。CUL3–KLHL12は、COPIIの構成因子であるSEC31のモノユビキチン化を触媒し、大きなCOPII被覆の構築を促進する。したがって、モノユビキチン化はCOPII小胞のサイズと機能を制御していることになる。タンパク質輸送は、治療への利用が期待される細胞機能であり、この研究はタンパク質輸送における重要な事象について新たな知見をもたらすものだ。

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