Nature ハイライト

生態:農業用殺虫剤はハナバチ類の異常を招く

Nature 491, 7422

ネオニコチノイド系殺虫剤への暴露はハナバチ類の行動に影響を与えることが知られており、こうした農薬が現在のハナバチ類の減少の重要な要因の1つではないかと考えられている。だが、これまでは、個体への影響とコロニーへの影響とを機構的に結びつけることができなかった。今回の研究で、農場で使われているレベルでの殺虫剤(ネオニコチノイド系およびピレスロイド系)への暴露が、マルハナバチのワーカー個体の行動に与える有害な影響と、それがその後のコロニーの成長および生存に及ぼす影響との間に直接的な関係があることが確認された。農業用殺虫剤は採餌行動の実効性を低下させ、幼虫の世話やコロニーの生産性に対して連鎖反応的な影響を及ぼす。

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