Nature ハイライト

脳:視覚のマス目の自己組織化

Nature 492, 7427

哺乳類脳では、嗅内皮質のグリッド細胞が環境空間に対応して周期的に発火し、刻々と変化する航行用のグリッド(格子)のように空間を組織化している。このグリッドパターンを作り出すネットワークの機能的構成はまだわかっていない。今回、E Moserたちは、グリッド細胞集団がラット嗅内皮質中でモジュール状に配置され、異なるグリッドのスケールや方向、シータ波調節を維持し、その一方で環境変化に独立して応答していることを見いだした。この配置は、ほかの多くの感覚系で見られるようなもっと漸化的な配置とは異なっており、このグリッド系が入力の特異性に基づくものではなく、ネットワークの自己組織化動態から生じている可能性が考えられる。

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