Nature ハイライト
脳:視覚のマス目の自己組織化
Nature 492, 7427
哺乳類脳では、嗅内皮質のグリッド細胞が環境空間に対応して周期的に発火し、刻々と変化する航行用のグリッド(格子)のように空間を組織化している。このグリッドパターンを作り出すネットワークの機能的構成はまだわかっていない。今回、E Moserたちは、グリッド細胞集団がラット嗅内皮質中でモジュール状に配置され、異なるグリッドのスケールや方向、シータ波調節を維持し、その一方で環境変化に独立して応答していることを見いだした。この配置は、ほかの多くの感覚系で見られるようなもっと漸化的な配置とは異なっており、このグリッド系が入力の特異性に基づくものではなく、ネットワークの自己組織化動態から生じている可能性が考えられる。
2012年12月6日号の Nature ハイライト
遺伝:進化の面で複雑な藻類ゲノムの解読
生理:隣り合うニューロン間のクロストーク
脳:視覚のマス目の自己組織化
宇宙:最初の星に肉薄する
宇宙:太陽系誕生が間近に見える絶好の場所
材料:特性を自在に変えられるナノワイヤーの合成
化学:官能基化した複素環の合成
医学:HIV-1療法を強化する
細胞:リボスイッチ内のもう1つ別の構造
生化学:実現が見えてきた合成イリドイド