Nature ハイライト

化学:官能基化した複素環の合成

Nature 492, 7427

窒素含有複素環は幅広い薬剤で重要な役割を果たしており、遷移金属を用いたクロスカップリング反応の進歩によって、その合成はより容易になってきている。しかし、あらかじめ官能基化された出発物質に頼らない、実際的で選択的なC–H官能基化法はまだ開発の遅れている領域である。今回、スルフィン酸の亜鉛塩を用いればアルキルラジカルを複素環へ導入でき、複素環が本来有する反応性を利用したほかのC–H官能基化法とは相補的な反応で、医薬品などに重要なC–C結合を簡単な操作で穏やかかつ直接的に形成できることが報告されている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度