Nature ハイライト
医学:HIV-1療法を強化する
Nature 492, 7427
多様なヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)を中和する抗体は、生じるまでに時間がかかり、また一部の患者にしか認められないものだが、このような抗体は感染を防ぐので、HIV療法の設計には非常に重要である。これまでの研究では、ウイルスは迅速に進化してこのような抗体に対する耐性を獲得する可能性が示されているが、最近はもっと強力な抗体が使えるようになっている。そこで、M Nussenzweigたちは、抗体療法の能力を「ヒト化」マウスを使って再検討し、広範囲中和抗体を組み合わせて使う受動免疫療法が、HIV-1感染の抑制に有効であることを実証した。著者たちは、HIV-1感染患者の治療にモノクローナル抗体を使うことについて、再検討を行うべきだと考えている。
2012年12月6日号の Nature ハイライト
遺伝:進化の面で複雑な藻類ゲノムの解読
生理:隣り合うニューロン間のクロストーク
脳:視覚のマス目の自己組織化
宇宙:最初の星に肉薄する
宇宙:太陽系誕生が間近に見える絶好の場所
材料:特性を自在に変えられるナノワイヤーの合成
化学:官能基化した複素環の合成
医学:HIV-1療法を強化する
細胞:リボスイッチ内のもう1つ別の構造
生化学:実現が見えてきた合成イリドイド