Nature ハイライト
フォトニクス:脚光を浴びるシリコン
Nature 498, 7455
シリコンはマイクロエレクトロニクス産業の主力材料だが、「フォトニクス」材料としてのシリコンの性能は、特別優れているとは言えない。にもかかわらず、シリコンに有用な光学特性を持たせる技術には大きな進展が見られ、全シリコンレーザーが実現されるまでになっている。今回、高橋和(大阪府立大学)と野田進(京都大学)のグループは、シリコンレーザーの構造に一工夫加え、フォトニック結晶ナノ共振器を組み込むことによって、デバイスのサイズとしきい値出力(レーザーとしてふるまい始める出力)を大幅に低減できることを報告している。こうした小型化としきい値出力低減は共に、他のフォトニクス回路や電子回路との大規模集積化に不可欠である。
2013年6月27日号の Nature ハイライト
発生:神経細胞のタイムリーな再生
宇宙:赤色巨星から白色矮星になる脈動星
量子物理学:原子と光の量子もつれの新しい方法
フォトニクス:脚光を浴びるシリコン
地球:マントル安定性が生じさせる地質学的乱流
神経生物学:蚊が嗅ぎつけるのを防ぐには
発生:再生能を持つ心筋細胞
免疫:BACH2の抗炎症作用
分子生物学:eRNAの調節的働き