Nature ハイライト
分子生物学:eRNAの調節的働き
Nature 498, 7455
双方向性の非コードRNAはエンハンサーエレメントから転写されるが、このようなエンハンサー由来RNA(eRNA)が機能を担っているのか、それとも単にエンハンサーの活性を反映しているだけなのかは、わかっていなかった。今回2つの研究で、eRNAの機能が、それぞれ別の核内受容体の正および負の転写機能に関して検討された。W Liたちは、乳がん細胞株でのエストロゲン受容体による遺伝子活性化にeRNA転写機能が重要であることの証拠を示している。また、M Lamたちは、マクロファージでのRev-Erb核内受容体の抑制機能が、eRNA転写を抑制する能力と関連していることを明らかにした。つまり、これらの研究は、eRNAがエンハンサー機能に関わる役割を持つことを実証している。
2013年6月27日号の Nature ハイライト
発生:神経細胞のタイムリーな再生
宇宙:赤色巨星から白色矮星になる脈動星
量子物理学:原子と光の量子もつれの新しい方法
フォトニクス:脚光を浴びるシリコン
地球:マントル安定性が生じさせる地質学的乱流
神経生物学:蚊が嗅ぎつけるのを防ぐには
発生:再生能を持つ心筋細胞
免疫:BACH2の抗炎症作用
分子生物学:eRNAの調節的働き