Nature ハイライト

光学:期待されるスクイーズド光チップ

Nature 500, 7461

機械的物体に当たる光は小さい力を及ぼし、この力は物体の運動を変化させる。これは、オプトメカニクス分野で研究されている効果である。物体自身の運動は光に反作用を及ぼし、その結果、非古典的挙動の「スクイーズド」光が生じる。量子ゆらぎが真空場のものより小さいスクイーズド光は、高精度な力測定において標準的な量子限界を打ち破る手段として30年近く前に提案された。A Safavi-Naeiniたちは、シリコンマイクロチップから作製され、ナノフォトニック共振器と結合した微小機械共振器からなる固体オプトメカニカル系の連続的な位置測定を用いて、スクイーズド光が発生することを実証した。さらにデバイスを改良すれば、高いレベルのオンチップスクイージングが可能となると考えられ、このような集積したマイクロスケールデバイスは高精度計測学への応用に理想的なものになるはずである。

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