Nature ハイライト
免疫:胃を落ち着かせる細菌カクテル
Nature 500, 7461
腸内細菌叢のバランスの崩れは炎症やアレルギーの状態に大きく関わっているので、腸内細菌を操作することは、このような免疫疾患の治療に役立つ可能性がある。クロストリジウム属の細菌は、制御性T細胞の集積とその機能的成熟の誘導によって免疫応答を刺激することが可能である。今回、ヒト由来のクロストリジウム属17株を単離し、腸炎とアレルギー性下痢のマウスモデルにこのクロストリジウム属の「カクテル」を経口投与すると病状が軽くなったことが報告された。従って、これらの菌株は炎症性疾患を治療するための経口投与可能な細菌製剤を開発するための候補となると考えられる。
2013年8月8日号の Nature ハイライト
進化:混迷が深まる初期哺乳類進化の研究
宇宙:制御されたエンセラダスのプリューム
光学:期待されるスクイーズド光チップ
気候:10万年周期の氷河作用を支える駆動力
遺伝学:HeLa細胞のゲノムは意外に安定している
発生:内耳の再生
遺伝学:ビタミンCは幹細胞の機能に影響する
免疫:胃を落ち着かせる細菌カクテル
生化学:プリン代謝の安全弁