Nature ハイライト
微生物学:分泌系T6SSが毒素を送り込む仕組み
Nature 500, 7462
細菌のVI型分泌系(T6SS)は、一連の毒性エフェクター分子を標的の細菌や真核細胞中に送り込むための細胞小器官である。今回、PAARリピート・スーパーファミリーに属するタンパク質が、バクテリオファージの尾部に似たVgrGスパイク上に、鋭い円錐状突起を形成する仕組みが明らかになった。VgrGスパイクは、標的細胞を突き刺すのに使われていて、エフェクターを送り込むのにも関わっているタンパク質複合体である。これらのデータは、先端のとがったスパイクに複数のエフェクターが結合し、1回の収縮によってこれらのエフェクターが標的細胞に一気に送り込まれるというT6SSの新たなモデルを裏付けている。
2013年8月15日号の Nature ハイライト
遺伝:XISTによる余剰染色体のサイレンシング
システム生物学:代謝にサイクリックAMPが担う包括的役割
宇宙:自転するマグネターのスペクトル解析
量子情報科学:効率の良いオンデマンドのテレポーテーション
気候:気温が上昇しても、気候は予測できる
遺伝:アブラヤシのゲノムから明らかになったその栽培史
微生物学:分泌系T6SSが毒素を送り込む仕組み
細胞生物学:プログラム細胞死に至る2つの道
構造生物学:TボックスのtRNA結合部位の構造