Nature ハイライト
気候:南極の退氷を駆動する局地的な条件
Nature 500, 7463
北半球の退氷時の南極の気候変動を説明しようと競い合う主な説が2つある。1つは、北半球の日射の変化によって駆動される海洋循環の変化が、南半球の気候を支配していると考えている。もう1つは、日射の局地的な変化が支配的な影響を及ぼしていると論じている。この2つの説の違いを見極めることは、多くの氷床コアの記録の分解能が低いため、難しい。T Fudgeたちは今回、西南極氷床分水嶺サイトから得られた1年分解能の氷床コアの記録を示し、2万年前の明瞭な温暖化に続いて、約1万8000年前に降雪量が増加したことを明らかにしている。局地的な日射と近くの海氷の変化が初期の温暖化の原因であると思われ、東南極と西南極が異なる退氷の強制に応答する可能性があることを示唆している。
2013年8月22日号の Nature ハイライト
がん:がんの変異は寄せ集め
植物科学:植物で確認された傷害応答電気シグナル
宇宙:太陽類似星の表面重力の測定
物理:金属絶縁体二酸化バナジウムの三重点
フォトニクス:有機オプトエレクトロニクスにおける損失に対処する
気候:南極の退氷を駆動する局地的な条件
生態:入れ子になった生態系ネットワークの構造
生物物理:セラミド-1-リン酸の細胞内輸送
生物工学:光遺伝学で役立つLITEツーハイブリッドシステム
構造生物学:葉酸受容体の構造