Nature ハイライト
地球化学:噴火間際にとらえられたマグマ
Nature 506, 7489
今回、さまざまな資料の時間的な情報を組み合わせて、噴火へマグマを供給する地下のマグマ体の熱史を絞り込む新しい手法が報告された。K CooperとA Kentは、ウラン系列非平衡、組織情報、結晶中の微量元素のゾーニングから得られた時間スケールを結び付けた。その結果、米国オレゴン州のフッド山でマグマが容易に流動できる臨界結晶度よりも高い温度にあったのは、全貯蔵期間のごく一部であったことが示された。大部分が液体で、地球物理学的に観測可能なマグマ体には短命という特徴があり、従って液体マグマが見られることは噴火が差し迫っていることを示している可能性があると、著者たちは結論している。
2014年2月27日号の Nature ハイライト
がん:小児上衣腫のゲノム解析
細胞生物学:クローン病の遺伝学
宇宙:鉄を含まない星
素粒子物理学:かつてない精度で求められた電子質量
大気科学:森林から放出される物質がエアロゾルになるまで
地球化学:噴火間際にとらえられたマグマ
古生物学:太古の海生爬虫類の本当の体色
微生物学:細菌の形を決めるSpmX
遺伝学:酵母で遺伝子のばらつきをマッピングする