Nature ハイライト
量子物理科学:エラーのない量子計算への展望
Nature 508, 7497
量子コンピューターは、従来のコンピューターと同様に、フォールトトレラントである場合にのみ実際に機能し得る。これは、系が全てのエラーを検出し、訂正するようになっていなければならないことを意味する。量子エラー訂正では、そのような系は複数の量子ビット(キュービット)を互いにもつれさせる必要がある。いわゆる表面コードエラー訂正アーキテクチャーでは、キュービットは格子に配置され、4個の最隣接キュービットともつれている。R Barendsたちは、そうした表面コード系で超伝導デバイスでできた5個のキュービットの列からなるものを構築した結果を報告している。この系は、量子エラー訂正のしきい値にある忠実度で動作することから、エラーのない量子計算が可能であると考えられる。このプラットフォームは、より多数のキュービットと二次元アーキテクチャーへの拡張に適している。
2014年4月24日号の Nature ハイライト
遺伝:遺伝子変異とヒト疾患
気候科学:海水準と海水温の記録をそろえる
生殖生物学:卵で見つかった「受精」タンパク質のJuno
量子物理科学:エラーのない量子計算への展望
化学:省エネルギーにつながる可能性を持つ新触媒
地球:リソスフェアの損傷の副産物としてのプレートテクトニクス
生態:放牧と生物多様性の関係を探る
微生物学:赤痢アメーバは腸を食いちぎる
細胞:骨髄ニッチの形成